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Hotel for Dogs ホテル・バディーズ/ワンちゃん救出大作戦

アメリカ映画 (2009)

犬の出てくる映画は好きでも嫌いでもないので、所有する数はあまり多くない。その中で、この作品は、CGでなく本物の犬を多数使ったファミリー向け映画としては 飛び抜けて大掛りで、群を抜いて突拍子がない。製作費35万ドル(当時の相場で33億円)は、「大作を売りにしていない」映画としてはかなり高額だし、世界興行収入も117万ドルとかなりの黒字になっている(結構、人気があった)。犬の出場割合は非常に高く、昔よくあった「少年と犬」の映画のように、主役は少年で、犬は添え物ではなく、犬が主役になっていて、出演時間も一番長い。そういう意味でも、不思議な映画だ。矛盾点はいくらでもあるが、単なる娯楽として観るならば、嫌な思いをすることは一切なく、最後まで安心して楽しめる。主役の姉弟の姉を演じるのはエマ・ロバーツ。子役から始め、今でも現役バリバリの若手女優。演技派とは言えないが… 弟になるのが、『The Perfect Game(ザ・パーフェクト・ゲーム)』で、リトルリーグの伝説の投手アンヘルを演じたジェイク・T・オースティン。野球映画でメキシコ人らしさをたっぷり見せられた後、この映画を観ると、2人が姉弟という設定には違和感を覚えてしまうが、ずっと以前にこの映画のDVDを買って観た時は、何とも思わなかった(典型的なアメリカ人に見えた)。先入観は怖い。ジェイクは主役の一人だが、メインは姉に傾いていて、弟の出番は残念ながら多くはない。むしろ、この映画を引き締めているのは、ソーシャルワーカー役のドン・チードルの存在かもしれない。

アンディとブルースは3年前に両親を亡くしてから〔事故?〕、里親の元で育ってきた。ただ、担当のバーニーが努力しても、姉弟の2人を受け入れてくれる里親は少なく、少ないということは「いい里親」にめぐり合えず、これまで4度変更し、今の里親が5人目。もう後がない。カールとロイスの夫婦は定職に就かず、下手なロックの練習に明け暮れている。2人を里子に引き受けたのも、高額な養育費をもらうことが目的で、愛情のかけらもない。そして、犬の持ち込みは厳禁。ところが、ブルースにはフランキーという愛犬がいた。里親を点々とする中で、何とか隠し通してきたが、小遣いゼロの中で食べさせていかねばならず、2人は詐欺を働き、そのお金でフランキーを養おうとする。ある日、詐欺に失敗した2人は警察に連行される。助け出したのはバーニーで、彼は2人に、これ以上何かすると、別れて暮らすことになると警告する。そして、問題のあった翌日、フランキーは動物管理局に捕まってしまう。両親を連れてこないと返せないという職員に、アンディは有り金すべてを渡して返してもらう。その帰り道、事件に巻き込まれた2人は、廃墟と化したホテルに隠れる。そこには、先住犬が2匹いて、フランキーはそこが気に入った様子。翌日、2人は3匹分の餌を台所からくすねようとして見つかり、何とかごまかしてホテルに食料を持って行く。しかし、犬ですら不味くて食べようとしない。そこで、アンディが、ペットショップでドッグフードを買いに行き、そこで働いているデイヴに嘘八百を並べたので、店で持て余している3匹まで引き受けることに。こうして、姉弟と、ペットフード店の2人の4人で6匹を世話する日々が始まるが、犬の散歩や、犬が所構わずする糞や尿に遂に我慢できなくなる。その時、解決策を提案したのがブルース。亡き父から機械いじりを教わったブルースは、散歩、食事、排泄を自動化する機械を創り出し、手間を省くのに成功する。ある日、ブルースが1匹の迷い犬を連れ込んだことで、議論は変な方向に進み、結局、街中の捕獲されそうな野犬をすべて保護することになる。こうして、映画の題名通り、「犬のためのホテル」が誕生する。しかし、手作りの機械だけに支えられた社会は、機械が不調になると一気に崩壊する。それは、運悪く、ブルースが里親カールのヘアドライヤーを盗んだのを見つかった日と重なった。ブルースは、内部がメチャメチャになったホテルに唖然とするが、そこに、里親の通報で警察が介入し、姉弟は警察に再連行される。今度こそ、2人は別れ別れにさせられ、ホテルいた40匹ほどの犬は、すべて動物管理局に捕獲され、3日後には殺処分になることに。絶体絶命の状況で、フライデーは何とか逃げ出し、ペットショップのデイヴに助けを求め、彼は、女子収容所のアンディ、グループホームのブルースの順に訪れ、6人で40匹を助け出す秘策を練る。そして、実行の日、犬の救出には成功するものの、街中を走って先導するフライデーは、犬たちをホテルに連れ戻してしまう。ホテルには、警察、動物管理局、「多数の犬が街を駆け抜ける」のを見たマスコミや市民が押し寄せる。そこに現れたのが、ソーシャルワーカーのバーニー。バーニーは、子供たちのしたことが如何に勇気にあることだったかを市民に訴え、マスコミの協力も得て、廃ホテルを本物の犬ホテルにする。そして、頑張った2人を養子に迎える。

ジェイク・T・オースティン(Jake T. Austin)は、1994年12月3日生まれ。この映画の撮影は、2007年11月からなので、『The Perfect Game(ザ・パーフェクト・ゲーム)』(2007年6月2日~7月15日の撮影)の次の撮影となる。彼が出演するもう1本の映画『ウェイバリー通りのウィザードたち:ザ・ムービー』が同じ2009年の公開でも、TV映画だけに、撮影は2009年2月16日~3月27日なのに、早くも8月には公開していることを思うと、ちゃんとした映画は、製作に時間がかかることが良く分かる。ジェイクは、映画の出演はこの3本だけで、あとはTVの世界に戻っていった。


あらすじ

映画のオープニング・クレジットの最後に、庭でバーベキューをする幸せそうな一家の人形が登場する(1枚目の写真)。DVDのコメンタリーによれば、「画面に現れた両親の人形が意味するのは、この映画のテーマである『家族』のイメージだ。笑ってしまうほどに強調されているが、映画の主役である子供たちが持っていないものだ」とある。次に現れるのはフライデーという白い犬。テリアの一種だろうが、詳しいことは分からない。歩道の柵につながれていたが、綱を噛むと、上手に首輪を外してしまう〔伏線〕。この映画では犬のCGトリックは意図的に排除されている。次は、11歳のブルース少年が、携帯の箱のプラスチックの内箱にぴったりはまる石を詰め、蓋をし、公衆トイレの床に敷いた薄い透明フィルムを巻き付け、ハンドドライアーの熱でフィルムを箱に密着させている。これで、商品は新品に見える。中が石だとは誰も分からない。このシーン、ほとんどブルースの顔が映らないが、それは、代役を使っているからとか〔子役の労働時間が厳しく制限されている〕。完成した箱は、16歳の姉アンディに渡され、彼女はそれを質屋に持ち込む。そのあと、2人は町で合流する。「幾らになった?」。「27ドル」(2枚目の写真)。「密封包装だもんね」〔完全未開封〕。映画では、これだけだが、未公開シーンでは、アンディが200ドルで売ろうとするが、密封包装なので、買った店に返品しろと言われてしまう。レシートをなくしたと言い、100ドルに値下げするが、18歳以上には見えないからと突き返される。たまたま店にいた客が後を追ってきて20ドルなら買うと言う。2人は首輪が取れた状態のフライデーを見つけると、公園で餌を与えている。ブルース:「食べさせるのに、苦労してるの分かっててくれるかな」(3枚目の写真)。食べさせているのは、ドッグフードではなく、ファーストフードのハンバーグだ。
  
  
  

しかし、アンディが路上で男に売ったのは拙かった。質屋なら開封しないだろうが、使いたくて買った男ならすぐ開封するからだ。そして、中にあったのは石。当然、すぐ警官に届ける。アンディは男に見つかり、逃げ出したブルースも別の警官にぶつかり、バッグに入っていた携帯の箱や石が地面に飛び散る(1枚目の写真)。2人は警察に連れて行かれるが、そこに1台の乗用車が乗りつける。箱には、アンディとブルースの写真を貼ったファイルが置いてある。社会福祉課〔Social Services〕のバーニーだ。バーニーは署で2人に会う。アンディが、照れくさそうに、「あらバーニー」と声をかける。「『あらバーニー』 じゃないだろ。このまま警察に放っておきたいぐらいだ〔have half a mind to〕。釈放だ〔sprung〕。行くぞ」(2枚目の写真)「怒鳴るのは、帰りの車の中だ」。そして、バーニーの車の中。「告発されたかもしれないんだぞ。箱入りの石を20ドルで売ったんだからな」(3枚目の写真、矢印はブルースのファイル)「警察が、カールとロイスを呼んでたら、どうなってたと思う?」〔2人は、アンディとブルースの里親〕。アンディは、「新しい里親、見つけてくれるんでしょ?」と訊く。「だから、こんなことしたのか? それは すごく危ない綱渡りだぞ」。
  
  
  

場面は、金目当てで2人の里親となったロクでもない夫婦のアパートに変わる〔日本でも、里親になると、1人当たり月額72,000円の里親手当と月額47,000円の一般生活費が支給される〕。この夫婦は、日中から下手なロックに熱を挙げている。バーニーがチャイムを鳴らすと、ドアを開けた妻ロイスが、「遅刻よ。それに、リハーサルの邪魔」と文句を言う。バーニーが、2人の代わりに謝る(1枚目の写真)。中に入った2人に対し、ロイスは、「食事は皿に入ってる」と指差す。如何にも、冷めて不味そうだ。アンディは、「ごめん。食べてきちゃった」と断る。「そう。じゃあ明日のランチね」。そのあとも、この意地悪女は、夕食時間に遅れたことをネチネチと責め、バーニーに、「2人は どこにいたの?」と訊く。バーニーは、全部自分が悪かったせいにし、それ以上 意地悪されないよう、2人を部屋に連れて行く。3人だけになると、バーニーは、「アンディ、よく聞くんだ。もう失敗は許されない。ここに来てから まだ2ヶ月。この3年で、5人目の里親じゃないか」と注意する。ここで、ブルースが、割り込む。「ジョンソンさんちは数えないでよ。2時間いただけだから」(2枚目の写真)。「16と11の姉弟だと言うと、どんな顔されるか知ってるのか? ここは、ひどいかもしれん。だが、ここを しくじったら終わりだぞ」(3枚目の写真)「もう、代わりはない。君たちをバラバラにするしかない」。何とか一緒にいたいというアンディに対し、バーニーは、何を言われても黙って笑顔でいろと忠告する。
  
  
  

この家では(アパート全体ではない)、犬を飼うことは厳禁。そこで、バーニーがいなくなると、アンディは、窓の外で待っていたフライデーを中に入れる〔賢い犬なので、自分で戻って来ている〕。ブルースは、ベッドの下からフライデー愛用のクッションを取り出すと、ソファの上に置き、フライデーを座らせる(1枚目の写真、矢印はクッション)。翌朝、ブルースが起きると、一緒に寝ていたハズのフライデーがいない。窓は閉まっているので、他の部屋に行ったに違いない。ブルースは急いでアンディを起こす。2人がキッチンに入っていくと、そこでは、もうロイスが夫カールの朝食の用意をしていた。そして、フライデーは、そのロイスの真後ろにいた。それを見て凍りついた2人に、「まあ〔Good god〕、元気一杯なのね〔a bundle of energy〕」と、いつもは遅いので、皮肉る。フライデーは、ロイスの後ろの棚から冷蔵庫の上を伝い、その向こうに置いてあるカール用のカリカリベーコンに行こうとしている。「こんな早くから、何?」。アンディ:「もらえないかと…」。ブルース:「朝食を」(2枚目の写真)。「貯蔵庫の鍵は開いてるわよ」〔2人が 盗み食いしないよう、いつもは鍵がかけてある〕「いつものシリアル、勝手にお食べ。あたしは、お前たちの召使じゃない」。犬の存在が気付かれそうになり、2人が突飛な行動を取ると、当然叱られる。その時、ロイスが手に持っていた調理用スプーンについた食べ物を、フライデーが舐める(3枚目の写真、矢印)。次に、ロイスがそのスプーンを舐めるのだが〔ザマミロ〕、DVDのメイキングでは、ロイス役のリサは、「犬が舐めた物は絶対口に入れない」と拒否し、撮影を2回に分けたとか。フライデーはベーコンを全部平らげると素早く逃げた。
  
  
  

これ以上トラブルが起きないよう、ブルースは、「近くにいろ」と言って、フライデーを外に出す(1枚目の写真)。しかし、それがトラブルの発端だった。フライデーは、「発明家」のブルースが作った犬用エレベーターで3階から1階に降りると、言いつけを守らずに表通りまで行き、動物管理局の職員に捕まってしまう。だから、その後、1階裏の路地に行ったブルースが、缶詰を開ける音を鳴らしても、フライデーは帰って来ない。「いつも この辺にいるのに」。「聞こえないのかも」。「食事の時間だ。月にいたって聞こえてるよ」(2枚目の写真、矢印は音を出す装置)。2人はフライデーを捜して街を歩く。2人はペットショップに入っていく。その店にはデイヴ〔アンディと同じ年頃の高校生〕が店番として働いていて、アンディに、「いらっしゃい」と声をかける。アンディは、犬を捜しにきただけと言い、大急ぎで作った写真入りの張り紙を見せる。デイヴは、相手が美人なので、いい機会とばかり、長々と話しこむ。姉との間に第三者が割り込むことを許さないブルースは、嫌な顔をしてそれを見ている(3枚目の写真)。最後にデイヴは、野犬の収容所〔pound〕をチェックすることを勧める。
  
  
  

2人が収容所に行くと、ちょうど、係員が檻の並んでいる部屋でフライデーを抱えていた。2人は、「フライデーだ!」「私たちの犬よ!」と喜ぶが(1枚目の写真)、係員は檻に入れてしまう。そして、事務所で、「6時まで開いてる。両親と来なさい。返してあげる」と、如何にもお役所仕事の応対。里親に頼めるはずがないアンディは、「ねえ、もう 来てるのよ。あれ、私たちの犬だし」と粘る。「事務手続きが要るんだよ。それも、成人が書く紙がね」。ブルースが所内を見回すと、1枚の怖い貼り紙があった。「ペットが迷子になっていないか毎日調べよう! 動物は1週間しか保管しません」。そして、「1週間」を手で消して、「72時間」に変えてある。3日経っても引き取り手が現れないと、薬殺処分だ。これを読んだブルースは、すがるような顔でアンディを見る(2枚目の写真)。アンディは、全財産をカウンターの上に置き、犬を書類なしで返してもらう。夜の街をフライデーを連れてアパートに戻りながら、アンディは、「もう、放し飼いにできない。もしまた捕まったら、返してもらえないだろうし、学校が始まったら、ますます難しくなる」と、新しい持ち主を捜すべきだと主張する。「この3年、路地や車庫や森に隠してきたけど、この子にだって、ホントの家族とホントの家が要るんだと思わない?」。ブルースは、「だけど、僕たちホントの家族だよ」と反論する(3枚目の写真)。アンディには、返す言葉がない。
  
  
  

この時、ガラスの割れる音がして、非常ベルが鳴り、3人の強盗が路地から出て来て、アンディとブルースにぶつかり、歩道を逃げて行く。そこにサイレンを鳴らしたパトカーがやって来る。パトカーの中の警官に見えたのは、アンディとブルースの姿だけ(1枚目の写真)。当然、2人が犯人だと疑われる。捕まったら大変なことになると思った2人は、強盗が出て来た路地に逃げ込む。ところが、路地の反対側の出口にもパトカーがいる。フライデーは、古くなって放置されたホテルの裏口のドアに開いた穴から中に逃げ込む。ブルースはフライデーに続き(2枚目の写真、矢印)、アンディも仕方なくついて行く。2人は警察に捕まらずに済んだ。アンディ:「フライデーを見つけ出して、ここから出ないと」。ブルースはバッグから懐中電灯を取り出すと、「フライデー」と呼びながら、探索を始める。ホテルの中は広い空間になっていて、いろいろな物が散乱している。撮影には、改装中のアレキサンドリア・ホテルと、廃墟のように偽装したパークプラザ・ホテルが使われたとコメンタリーで述べていた。スタジオ撮影やCGではない。3枚目の写真は、雷が光った瞬間(3枚目の写真)。ただ、夜間という設定だが、撮影は日中で、すべての窓に目張りをしたとか。それも、子役の労働時間の関係だ。この廃ホテルの中には、先住「犬」が2匹いた。大型のロットワイラー(?)と 超小型のスムースコートチワワで、それにフライデーが加わる。3匹は、ベッドの上で仲良く寝始めた。2人は、その夜は、フライデーをここに泊めることにする〔こんなに夜遅く、2人はどうやってアパートに戻ったのだろう?→必ず叱られるハズ〕
  
  
  

朝。まず、バーニーの家庭が映る。バーニーは、小学校の教師の妻と2人暮らし。朝から、アンディとブルースのことを心配している。そして、「可哀相だ。ホントにいい子たちなのに」と言ったところで、画面は、ブルースが貯蔵庫の鍵をこじ開けるシーンに変わる。といっても、ブルースが悪い子だと言いたいのではなく、そもそも食品の貯蔵庫に鍵をかける「さもしい里親の根性」こそ、最低なのだが… ブルースたちは、ホテルで犬に与える食べ物をかき集めるのに夢中で、意地悪女の入って来るのに気付かない。いきなり、「すごい量ね」と声をかけられ、飛び上がる(1枚目の写真)。アンディ:「朝食をとろうかと…」。「近所中にあげるつもり?」。ブルースは何も言えず、首を横に振って否定する(2枚目の写真)。意地悪女は、冷蔵庫の中から、昨日の2人用の夕食を取り出し、「ちょうどいい、とっておいてあげたのよ」と食べるよう強要する。その頃、ホテルでは、大型犬が遠吠えを始めていた。いつもは窓のロールスクリーンが開いているのに、昨夜アンディが閉めていったので、吠え出したのだ。その遠吠えが2人にも聞こえて来る〔ホテルとの距離が結構近い〕。これ以上、吠え続けられると動物管理局に目をつけられる。そう思った2人は、不味い食事を必死で飲み込む(3枚目の写真)。
  
  
  

2人はホテルに駆けつける。部屋に入って行っても遠吠えはやまないが、ひょっとしたらとアンディがロールスクリーンを上げると、ぴたりと鳴き止む。要は、昨夜、余計なことをしたのが災いしたのだ〔それまでずっと開きっ放しだったのに、人間がいるかのように勝手に閉めた〕。ここで、コンメタリー。大型犬の遠吠えは、音響効果だとか。ところで、3匹の犬は、2人が決死の思いで持ってきた食べ物を食べようとしない。里親の家の食べ物が如何に不味いかが分かる。ブルースは、「レニーとジョージアったら、触ろうともしない」と驚く。「ホントのドッグフードを手に入れないと」(1枚目の写真、矢印はフライデー)。アンディは、食べないことより、犬の名前を問題にする。「ちょっと待って? 何て呼んだ?」。「レニーとジョージア。名前付けたんだ」。「名前なんか付けちゃダメ。情が移っちゃうわ」。アンディは、1匹でも大変なのに、3匹も面倒は見られないと言うが、ブルースが持参したクッションの上にフライデーが嬉しそうに座ると、何とも言えなくなる。「僕が 静かにしてるよう見てるから、お姉ちゃんはホントの食べ物を調達してきて」。「分かった、だけど、これっきりよ」。アンディは、一昨日訪れたペットショップに行く。店番のデイヴが、さっそく話しかけてくる。アンディが大袋を見ていると、「それ、40ポンド〔約18キロ〕入りだよ」と驚く。アンディが持ってきたビラが小型犬だったので、大きすぎると思ったのだ。アンディは、他にも野良犬が2匹いると打ち明ける。そして、両親が犬好きで、庭も広いから、捨て犬を保護していると嘘までつく。デイヴは、その話に便乗しようと思い、店に置いている「引取り手のない犬たち」を預かってもらえないかと頼む。見返りは、ドッグフード。犬たちは、クーパー(ブルドッグ)、シェップ(ウェルシュ・コーギー・カーディガン?)(2枚目の写真)、ロメオ(チャイニーズ・クレステッド)の3匹。やむを得ず引き受けたアンディは、犬の形を模した店の専用車で、犬たちとともにデイヴに送ってもらう。アンディが連れて行った先は、放置されたホテルの裏口なので、デイヴも「何か変」だと思い始めるが、それでも一緒に中に入って行く。「ここ、安全なのか?」。「ええ、数日前から来てるわよ」。その時、犬を静かにさせようと、発明家のブルースが作った「投石機ならぬ投物機」から飛んできた柄杓(ひしゃく)がデイヴの頭を直撃する。アンディが第三者を連れてきたことに、ブルースはいい顔をしないが、「投物機」を褒められ、仲間として受け入れる。すると今度は、下階の方から女性の声がする。床の糞を踏んでしまって叫び声を上げたのだ。それは、同じペットショップに勤めるヘザーだった(3枚目の写真)。彼女も仲間として受け入れられる。
  
  
  

しかし、実際に6匹を飼うのは大変なことだった。その最初の事例が、散歩。裏口のドアが開き、フランキーを抱いたブルースが顔を出し、辺りの様子を伺う(1枚目の写真)。大丈夫だと分かると、残りの5匹の引きひもを握ったアンディが出てくる(2枚目の写真)。2人は、こんなことを毎日続けることはできないと悟る。ホテルの中も、いくら片付けても、駆け回る犬たちが散らかす。アンディは、「私たち、遊ばれてない?」と言い、ヘザーが、「こんなの当たり前」と言った瞬間、2度目の糞踏みをしてしまう。それを見て笑い出したアンディ。ヘザーは、「そんなに可笑しい?」と反撥。「そんな、全然。感謝してるのよ」(3枚目の写真)「お陰で、足元に気をつけないといけな…」。ここまで話した時、アンディも糞を踏んでしまう。
  
  
  

4人は6匹の犬を前に座りこむ。アンディ:「私たちには、ちょっと難し過ぎるみたいね〔in a little over our heads〕」。デイヴ:「4対6じゃ、負け犬だ」。その時、ブルースが立ち上がり、3人の前に立つ。「みんな、ホント、そこまで悪くないよ〔not that bad〕。いいかい、犬の基本的要求は3つなんだ」(1枚目の写真)「食べる、眠る、そして、オシッコとウンチ」(2枚目の写真)。アンディ:「4つじゃない」(3枚目の写真)。「ううん、オシッコとウンチで1つだと思う」。ヘザー:「私、両方踏んだけど、同意できないわ」。「いいかい、僕は本気だよ。これなら何とかできるんだ〔make this work〕」。アンディ:「どうやって?」。
  
  
  

この次が、一番 この映画らしい場面。最初は、犬の散歩。ホテルのどこかから探し出してきたウォーキング・マシンの先に骨をぶら下げる(1枚目の写真)。2つ目は、犬の餌やり。時間がくると、目覚ましが鳴り、自動的に名入りの皿にドッグフードが定量落下する(2枚目の写真)。3つ目は、犬のオシッコ。犬が消火栓にオシッコをかける、終わって後、プレートを踏んで出てくると 自動的に洗浄される仕組み(3枚目の写真)。4つ目は、犬のウンチ。板の上に一列に 犬のサイズに合わせた便座が並んでいる。そこから落ちたウンチは、青いポリ袋に入り、路地のゴミ箱に入る。ツッコミは幾らでもあるが、見ていて楽しい。
  
  
  

そこに、新たに仲間マークが1人加わる。ホテルの横の店で手伝いをしていて、犬の形の車が出入りするのを何度も見て、調べに来たのだ。「仲間に入れてくれれば、何でも手伝うよ」「近くで働いてるから、サツ〔Fuzz〕を見たら、阻止してやる」。デイヴが、間に合っていると断ると、マイクはデイヴを脇に連れて行き、「僕は社会性の発達における転換点〔a critical point in my social development〕にいる。あっちには2人の素敵な女の子がいて、君は、2人同時には付き合えない。で、ツバつけてあるのは〔have dibs on〕、どっち?」。デイヴの目線から、憧れはアンディだと判断したマークは、「分かった〔Gotcha〕」と言うと、ヘザーに寄って行き、「マークだ」と声をかける。「やあ、マーク、じゃあ、ウンチやってね」。「ここには何匹いるのかな?」。「6匹」。その時、「7匹」と声がして、ブルースがドーベルマンを連れてくる。さっそく他の犬が集まってくる(1枚目の写真)。がらくた置き場で食べ物をあさっていたのが連れてきた理由。姉は反対しようとするが、ヘザーは、「部屋は十分あるんだから、1匹くらい大丈夫」と言い、デイヴは、「1匹? 10匹だってやれるさ」と大風呂敷。それを聞いたアンディが、皮肉混じりに、「じゃあ、街中ぶらついて、野良犬を全部連れてきたらどう?」と冷やかすと、マークが「そりゃ、面白い」と真面目に受け取り、それが今後の方針になってしまう。何でもできるブルースが、動物管理局の無線を傍受する装置をどこかで入手してくる。そして、管理局が野良犬を発見すると、すぐに携帯で場所を教える(2枚目の写真)。残りの4人は連携して、野良犬が捕まる前に保護する。一番大量に確保できたには、フラオデーを囮に使い、管理局の車に押し込められていた捕獲された犬たちを、犬の形の車に逃す場面(3枚目の写真)。こうして集めた犬たちには、ブルースが名前をつけ、ホテルの宿泊者名簿にどんどん書いていく〔伏線〕
  
  
  

多くの犬を抱えたブルースは、犬が楽しめるような装置を次々と作っていく。中でも傑作は、アメリカの犬が車の窓から顔を出して景色を眺めるのが好きなところを利用した一種の「ライド」形式のエンターテインメント。そうしたある日、バーニーが2人を訪れ、外に連れ出して嬉しそうに打ち明ける。「実は、完璧な里親が見つかったみたいなんだ」(1枚目の写真)。今まで預かっていた里子2人が大学に入ったので、新たな2人を捜しているという話。「これでもう、カールやロイスとはおさらばだ。荷物をまとめて出て行こう」。2人は大喜び。しかし、次の一言で状況は一変する。「最高に良かったのは、僅か3時間のトコなんだ」。ブルースは、「そんなに遠いの?」と否定的な発言。「それが、どうした?」。「僕たち、この場所が好きなんだ」。アンディも、「いい友だちがたくさんできたから」とバックアップ。「それに、カールやロイスの歌にも、馴染んできたし〔grows on you〕」。この言葉に、バーニーは愕然とする。「どうなってる?」。アンディは、「あなたには、感謝してるけど…」と言いかけて、言葉に詰まる(2枚目の写真)。「こんなチャンスは二度とないぞ。君たちは行くべきだ」。「ここに いたいんだ」(3枚目の写真)。バーニーは、見放したように帰って行く。
  
  
  

犬のホテルで一番大掛かりなイベント。きれいに掃除された大食堂にテーブルが一直線に並べられ、その両側に置かれたきれいなイスに犬たちが座る。その端には、テーブル列と直角に5人の食卓が置かれ、厨房から出してきた銀食器が並ぶ。その真正面、長いテーブル列の反対側には大きな機械があり、定時になると勝手に動き始め、一定間隔に並んだ餌皿にドッグフードを定量だけ入れていく。その皿の乗った長い布ベルトを引っ張るのは、玩具の機関車(1枚目の写真、矢印は進行方向)。汽車が反対側に着くと、完成を記念して、製作者のブルースが水の入ったグラスを掲げ、「僕らのホントの家族に」と乾杯の音頭をとる(2枚目の写真)。そのあと、全員でグラスを合わせ、犬たちも一斉に食べ始める(3枚目の写真)。
  
  
  

翌日の夜、アンディは、デイヴの友だちの家でのパーティに出かける。ブルースは、「何かあったらどうしよう?」と心配する。その心配は当たってしまい、ロイスが勝手にブルースのバッグを開けて中を調べ、そこに、改造中のカールのヘアドライヤーを見つける。カールは、ブルースを無理矢理イスに座らせ、「他には何を盗んだ?」と厳しく訊く(1枚目の写真、矢印はヘアドライヤー)。「何も」。ロイス:「じゃあ、それ〔ヘアドライヤー〕を盗んだことは認めるのね」。「そうは言ってない」。カール:「ホントのこと、言った方がいいぞ〔You might as well〕。俺たちを、知恵で負かせる〔outsmart〕とでも思ってるんか?」。「その質問に答えるのは遠慮するよ〔I'd rather not〕」。この返事には笑ってしまう。なにせ、カールたちほどのバカはいないから。一方のアンディは、パーティで里子だとバレてしまう〔デイヴには嘘をついていた〕。もう一方のホテル。自動餌やり機が故障し、犬たちは食料を求めて走り回り、ホテルの中はメチャメチャに。もう一度、カールのアパートに戻り、ロイスは、バーニーに抗議の電話をかけるようとするが、電話は保留中のままつながらない。2人で文句を言い合っているうち、気がつくとブルースが逃げ出した! 2人はすぐ後を追う。ブルースがホテルに行くと、中は荒れ果て、犬たちは、「大事な骨を奪って逃げたチワワのジョージア」を追ってホールに集まっていた(2枚目の写真)。それを見て、ブルースは唖然とする。里親2人はホテルに入ると同時に警察も呼んでいた。2人は、悪運が尽きて、犬のウンチ袋で満杯の路地のゴミ箱に落下し、ウンチまみれに。
  
  
  

犬たちは、泣いて戻って来たアンディの犬笛で寝室に集合したが、ロールスクリーンが閉まってしいたのでレニーが遠吠えを始めてしまい、既にホテル内の捜索を始めていた警官に見つかってしまう。2人は、そのままパトカーに連行される(1枚目の写真)。手前に写っているのは、動物管理局の職員で、ホテルの中にいた犬は全部捕獲されてしまう(40匹くらい)。ブルースが大事に抱いていたフライデーも、奪い取られる。翌朝、バーニーの代わりに、奥さんが警察に来て、2人に対応する。アンディ:「とても困った状況にあるんでしょ?」。「ええ。でも、バーニーが手を尽くしてるわ」(2枚目の写真)。しかし、カールとロイスは、次の里親が見つかるまでの間だけでも、というバーニーの願いを撥ね退け、逆に、大事なものをたくさん盗まれたから訴えてやると息巻く。バーニーに残された道は、2人を児童養護施設に預けること。この場合、年齢も性別も違うので、2人は別れ別れになることに〔2014年の論文では、アメリカにおける「社会的養育が必要な児童」の引き受け先は、養育里親が47%とほぼ半数を占め、親族里親の27%、グループホーム(数名を預かる)の6%を加えると84%にも達する〕。ブルースは、アンディを安心させようと、「僕のことなら心配しないで。大丈夫だから」と言う。アンディは、「離れ離れにならないよう、すべきだったのに。守り合わなくちゃ いけなかったのに」と自分の至らなさを詫びる。ブルースは、「お姉ちゃん、僕たち、犬を守らなきゃいけなかったんだ。もう一度やり直せるとしても、僕は同じことするよ」と言い、2人は固く抱き合う(3枚目の写真)。
  
  
  

ブルースが入れられたのは、10人ほどの男の子を預かるグループホーム。アンディの方は、女子専用の施設。捕らえられた犬たちには、「明日の朝、全頭処分だ」という運命が待ち受けている。その言葉が理解できたのか、フライデーは、映画の冒頭でやったように、上手に首輪を外す。そして、職員が見回りに来た時には、壁際に張りつき、首輪が外れていることが気付かれないようにする。そして、職員が檻の並んだ室から出て行くのに合わせて、するりと抜け出す。フライデーが最初に向かった先はカールのアパート。しかし、2人の部屋は片付けられていた。ここで、ホテルを見に行ったバーニーに場面が変わる。彼が一番に目を留めたのはホテルの宿泊者名簿。そこに書かれた犬のリストを見て感動する(1枚目の写真)〔1匹ずつ名前が与えられ、簡単なコメントが書かれている〕。そして、奥にあったブルースの発明品を見て感心する。一方、フライデーが次に向かったのはペットショップ。そこで、シーンはアンディの施設に変わる。アンディは、犬の吠え声につられて窓まで行き、外にフライデーがいるのに気付く。デイヴが連れてきたのだ。次は、ブルースのグループホーム。彼が入口の階段に座っていると、姉とフライデーがやって来る(2枚目の写真)。アンディはブルースを連れて外に出る。ブルース:「で、作戦は?」。アンディ:「犬たちには、あと1日以下しか残ってない。今すぐ、あそこから助け出さないと」。「いいいど、それは作戦じゃなく目標だよ」。ここまで一緒に乗せてきたデイヴが、「市の外に、保護施設〔no-kill shelter:引き取った動物を殺さない動物保護団体の運営する施設〕がある。犬たちを収容所から出して郡境を越せば うまくいく」と作戦を話す。ブルースは、「僕たち、どうなるの?」と姉に訊く(3枚目の写真)。「良くはならないわ。これまで以上のトラブルになると思う。でも、犬たちを助けないと」。
  
  
  

犬の形の車に乗った4人と1匹は、動物管理局の前に着く(1枚目の写真)。バンの後ろには、迷彩服姿のマイクもいて、両手に犬を引き寄せるための大量のソーセージを持っている。作戦の第1。ヘザーが管理局の正面入口に行き、ガラスドアを叩いて「火事だ!」と叫ぶ。中にいる職員をおびき出すためだ。職員が消火器を持って出てくると、植栽の陰に隠れていたアンディとブルースが素早くドアから入り、犬用捕獲棒を両開きのドアの取っ手に通して外から開かないようにする。作戦の第2。2人は檻の並んでいる部屋に行くと、壁の鍵束を取り、片っ端から檻を開けていく(2枚目の写真)そして、職員が裏に回っている間に、正面ドアを開け放ち、犬たちを逃がす(3枚目の写真)。
  
  
  

作戦の第3。犬たちは、ソーセージをぶら下げた犬の形の車の後をついて、市街地を走る(1枚目の写真、矢印は犬の形の車)。犬の数が多いので、車も停まらざるを得ない。撮影は、交通量の少ない日曜のロサンゼルスで行われた〔郡境の橋の見えるシーンのみピッツバーグ〕。郡境の橋が見えてきたが、そこで、先頭を走るフライデーの鼻が、大好きなクッションの臭いを嗅ぎつける。そして、橋ではなく、ホテルに向かって走り出す。こうなっては、先導車の意味はなくなってしまう。逆に、犬たちの後ろを追うしかなくなる。フライデーを先頭に犬たちはホテルにまっしぐら(2枚目の写真、矢印は入口)。ホテルに入ると、正面階段を駆け上がる(3枚目の写真、矢印はフライデー)。直後に到着したパトカーや白バイは、出口を塞いで動物管理局を呼ぶことにするが、犬の大群が市街地を走り回ったことで、多くの市民やマスコミまでが ホテルに押しかける。
  
  
  

到着した動物管理局の職員たちと、アンディ、ブルースたちとの間で口論になる。アンディ:「犬たちは、私たちのものよ」。ブルース:「僕ら家族だ」。ヘザー:「作業服の殺し屋なんかに渡すもんか」。職員は、警官に「この重罪犯どもを、今すぐ逮捕して下さい」と強硬だ。その時、近づいてきたフライデーが職員に捕まる。フライデーを巡って争いになる。その時、階段の上から「やめなさい!」と誰かが叫び、騒ぎは静まる。警官:「あんた、誰なんだ?」。バーニーは、名乗った後、バッジをかざして「社会福祉課」と言う。FBIならともかく「社会福祉課」では権威がないので、すぐに口論に戻る。しかし、バーニーは、大声で割り込む。「その子たちを刑務所に入れ、罪のない犬たちを殺す前に、みんな、聞いてくれないか?」。この声に、再び静かになる。マスコミ2社がTVカメラを向ける。そして、バーニーは話し始める。「私は、これらの子供たちに責任があり、彼らがしたことは悪いことかもしれません。でも、私にはこんなことができるほどのガッツはありません。彼らは、言い訳なんかせず、制度の壁に挫折せず、突き進んで成し遂げました。自ら家族を作り上げたんです」(1枚目の写真)。野良犬なんか家族じゃないと軽蔑する動物管理局の職員に対し、バーニーは、宿泊者名簿を開き、そこに書いてある犬の名前とコメントを読み上げる。名前を言われた犬が1匹ずつ現れ、名簿が終わる頃には、バーニーの周りは犬でいっぱいになる(2枚目の写真、矢印は名簿)。「犬たちが家を欲しかった時、誰も見向きもしませんでした。だが、子供たちは見捨てずに家を与えた。なのに、あなた方は、今すぐ犬たちを葬れと、本気で言うのですか?」(3枚目の写真)。その時、職員の手から逃げ出したフライデーが階段を駆け上がり、奥に走って行き、他の犬たちもそれに続く。マスコミの1人が、マイクを片手に、「汚い野良犬では ないみたいですね、お巡りさん。階段を上がっても構わないでしょ? 皆さん興味を持たれてると思いますから」。TVカメラを前に こう言われると、一介の巡査としては OKしないわけにはいかない。マスコミに続き、集まった市民も 好奇心を満足させようと階段を登っていく。
  
  
  

バーニーの奥さんは、2人に、「あなたたちはヒーローよ。頑張ったわね〔You should be proud〕」と褒める(1枚目の写真)。バーニーは、「君らを欲しいと思う里親はまだ見つからないんだ」と言った後、「だが、いい知らせもある。養子に欲しいと願ってるホントの両親を見つけたんだ」と驚かせる。「素敵なママで、先生をしてて、子供のことがよく分かる」。ここで、奥さんが代わる。「パパは、料理がからきしダメ〔cannot cook to save his life〕。アメフト・ファンで、TV見ながら、選手に聞こえんとばかりに叫ぶの。でも、とっても思いやりがあるわ」。ここまできて、2人は、養子にしたいと思っているのがバーニー夫妻だと気付く。アンディ:「犬は好き?」。夫人:「大好きよ」。4人は抱き会う(2枚目の写真)。この後、模様代わりした「犬のホテル」が映像で紹介される。映画の最後は、ホテルの屋上庭園でのバーベキュー。テーブルの前にいるのは、バーニー夫妻とアンディとブルース。この映画の冒頭に流れた「幸せそうな一家の人形」の再現だ(3枚目の写真)。
  
  
  

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